Claude Projects の画面で、Mac のセッションを右側に開いて作業していたら、入力欄の上がやけにすっきりしている。いつもそこにあるはずの mod の帯が、無い。
この記事は、その「帯が出ない」現象と、同じセッションを帯つきで開き直す回避ルートをまとめた、僕用の備忘録だ。Claude Projects は早期提供中の機能で、ここに書くのは 2026年10月12日時点の僕の環境での話になる。
先に結論を書いておく。
- Projects の右ペインは、mod の帯を描かない。mod の故障ではない。
- 同じセッションを「単独の画面」で開けば、帯は出る。
- その入口は macOS の
openコマンドだけで、これはスレッドの Claude 自身に実行させられる。 - この仕組みを作るのに、僕はコードを1行も書いていない。Claude に指示しただけだ。
最後の点がこの記事の本題で、だから記事の後半には、あなたの Claude にそのまま貼れる指示文を載せてある。
Claude Projectsの右ペインでは、modの帯が出ない

まず、何が起きているのかを画面の種類ごとに整理しておく。mod を入れている人が Projects を使い始めると、ほぼ確実にここで首をかしげるはずだ。
いつもの帯が無い
僕は「context-git-band」という自作の mod を入れている。Claude Code の入力欄の上に1行の帯を描く mod で、コンテキストの使用量を天気で表示し(晴れ、くもり、にわか雨、嵐)、押すと /compact が走るボタンと、Git の未コミット・未 push の状態を並べる。Claude Code 2.1.288 以降で動く。
ターミナルでも、デスクトップアプリのいつものセッション画面でも、この帯は出る。ところが Claude Projects でコーディネーター(プロジェクトの窓口役の Claude)に仕事を頼み、Mac 上に立ったスレッドを右ペインで開くと、帯が無い。会話も作業も普通にできるのに、帯だけが無い。
Projects の右ペインの入力欄まわり。帯が無い状態のスクリーンショット

compact のボタンを一番押したいのは、長い作業をしているまさにそのスレッドなので、これは地味に困る。
画面ごとの帯の出方
確かめた結果を表にするとこうなる。
| 開き方 | 帯 | 備考 |
|---|---|---|
| ターミナルの Claude Code | 出る | mod の本来の居場所 |
| デスクトップアプリの通常のセッション画面 | 出る | サイドバーから開くいつもの画面 |
| Projects の右ペイン(スレッド) | 出ない | 今回の現象 |
| スレッドの「別ウィンドウで開く」 | 出ない | 同じスレッド画面が別の窓に出るだけ |
同じセッションを open で単独表示 | 出る | 今回の回避ルート |
| iPhone のアプリ | 出ない | もともと mod の表示が無い |
じぴこ同じセッションなのに、開く窓で出たり出なかったりするんですね。ややこしいですよ、これ。
確認した環境
- macOS 27.0.1
- Claude デスクトップアプリ 2.31226.1
- Claude Code 2.1.295
- スレッドの種類:Projects から Remote Control で Mac 上に立ったローカルのスレッド
版が変われば挙動も変わりうる。あなたの環境で同じにならなかったら、まず版の違いを疑ってほしい。
切り分け:同じセッションを単独で開くと帯は出る

最初に疑ったのは mod の故障だった。けれど切り分けは1手で終わった。同じセッションを、Projects を経由せずに単独で開いてみる。それだけだ。
modは壊れていなかった
Claude に「この右ペインで帯が出ていない」と伝えると、返ってきたのは切り分けの提案だった。同じセッションを単独の画面で開いて、帯が出るかを見る。出るなら mod は動いていて、右ペインが描かないだけ。出ないなら、そのセッションで mod が読み込まれていない。
やってみたら、単独で開いた画面には帯が出た。同じセッション、同じ mod で、違うのは「どの画面を通して見ているか」だけだった。
★同じセッションを単独で開いた画面の入力欄まわり。コーディネーターが開く不可視セッションですが帯が出ている状態で開いている様子。

部屋にたとえるなら、玄関から入って見るか、のぞき窓から見るかの違いだ。部屋も家具も同じなのに、のぞき窓からは家具の一部が見えない。右ペインはその「のぞき窓」にあたる。会話や作業は普通にできて、見えないのは mod が描く帯だけだ。
なぜ右ペインには描けないのか
理由について、Claude の説明はこうだった。mod は、画面から「入力欄の上に何か描くか」と聞かれたときに答えるだけの作りになっている。聞いてこない画面に、mod の側から割り込む手段は無い。
つまり、mod をどう直しても右ペインには出ない。直せるのはアプリの側、要するに Anthropic だけだ。ここが分かった時点で、「mod を改造する」という選択肢は消えた。
プロジェクトのセッションに付いている印
もうひとつ分かったことがある。Projects のスレッドとして立ったセッションは、デスクトップアプリのサイドバーの一覧に出てこない。いつものように履歴から探して開く、ができない。
Claude に Mac 上のアプリの記録を見比べてもらったところ、Projects のスレッドとして立ったセッションの情報ファイルには、projectThreadChild: true という印が付いていた。通常のセッションには、この印が無い。
ここは事実と推測を分けておく。
- 確認した事実:スレッドのセッションにだけ、この印が付いている。
- 推測:アプリはこの印を見て、一覧から隠している。
このファイルはアプリの内部ファイルで、公開された仕様ではない。印の意味を公式が説明しているわけではないので、「そう考えるのが自然」という以上のことは言えない。
回避ルート:IDの検知からopenで単独表示まで

サイドバーに出ないセッションを、どうやって単独で開くのか。ちょっとしたハックだ笑
鍵は、セッションごとに振られている ID と、macOS の open コマンドだった。
local_のIDと会話記録のIDは別物
デスクトップアプリのセッションには local_ で始まる ID が付いていて、claude://code/continue?session=local_… というリンクでそのセッションを指せる。ところが、Mac に残っている会話記録のファイル名は、これとは別の ID になっている。最初にここで少し迷った。
| 種類 | 見た目 | どこにあるか | 役目 |
|---|---|---|---|
| アプリのセッション ID | local_ で始まる | ~/Library/Application Support/Claude/claude-code-sessions/ の下の local_<ID>.json | アプリがセッションを指す名前。リンクに使う |
| 会話記録の ID | 英数字とハイフンだけ | ~/.claude/projects/<フォルダ名>/<ID>.jsonl | 会話の中身そのもの |
2つを結び付けているのは、アプリ側の local_<ID>.json の中にある cliSessionId という項目だ。ここに会話記録の ID が書いてある。
この対応が分かると、「local_ の ID を渡せば、そのセッションが何のフォルダで何をしていたかを引き当てられる」ようになる。回避ルートを作る前の下調べとして、僕はまずこれを Claude にやらせた。
Claude自身にopenを実行させる
肝心の「開く」ほうは、次の1行で済む。
open "claude://code/continue?session=$CLAUDE_CODE_HOST_SESSION_ID"CLAUDE_CODE_HOST_SESSION_ID は、デスクトップアプリがセッションに渡している環境変数で、そのセッション自身の local_ の ID が入っている。だからスレッドとして動いている Claude は、ファイルを探し回らなくても自分の ID を知っている。
流れを手順にするとこうなる。
Projects のコーディネーターに仕事を頼むと、Mac 上にスレッド(ローカルセッション)が立つ。
環境変数 CLAUDE_CODE_HOST_SESSION_ID に、local_ で始まる自分の ID が入っている。
上の1行を、Claude が Mac の上で自分で実行する。人がターミナルを開く必要は無い。
同じセッションがいつものセッション画面として開く。入力欄の上に帯がある。
最初、僕は自分でターミナルにこのコマンドを打っていた。「そこを自動化できないか」と聞いたら、Claude の答えは「私が実行できます」だった。試しに実行させたら、本当に開いて、帯も出た。
じぴこターミナルを開く係まで、Claudeが引き受けてくれたんですね。人間の出番、どんどん減ってますよ。
毎回自動か、頼んだときだけか
自動化のしかたには選択肢があった。
| 方式 | 手数 | 副作用 |
|---|---|---|
| 頼んだときだけ開く | スレッドで「開いて」と言う | 特になし |
| 毎回自動で開く | ゼロ | iPhone から頼んだときも Mac の画面が切り替わる |
Claude のおすすめは「頼んだときだけ」だった。iPhone から仕事を頼んだときに、誰も見ていない Mac の画面が勝手に切り替わるからだ。
僕は「毎回自動」を選んだ。コーディネーターは仕事を振り分ける役で、実作業はローカルのスレッドに渡す作りになっている。渡された先が最初から帯つきで開くなら、そのほうが話が早い。副作用は承知のうえで、手数ゼロを取った。あなたの使い方で選んでほしい。
コードは1行も書いていない:実際に出した指示とコピペ用プロンプト

ここまで読むと、僕がアプリの内部ファイルや環境変数に詳しいように見えるかもしれない。逆だ。
筆者も中身は知らない
正直に書いておく。この一連の仕組みについて、僕はコードを書いていない。ID の検知から、本来は一覧に出ないセッションを単独で開くところまで、全部 Claude に指示して作らせたルートだ。中の仕組みは、僕自身は知らないレベルである。
前の章に書いたファイルの場所や項目名、環境変数の名前は、どれも Claude が Mac の上で調べて報告してきたものだ。僕がやったのは、「何が起きているか」と「どうなってほしいか」を言うことだけだった。
これは裏を返すと、残っているのはコードではなく指示だということになる。指示が残っているなら、ほかの人が自分の Claude に同じ指示を出せば、同じことを再現できるはずだ。
実際に出した指示の流れ
僕が実際に Claude へ言ったことを、順番に並べる。プログラミングらしい言葉はひとつも無い。
- セッションのリンクを貼って、「ここのセッション見えるか?」
- 「この流れスキル化してくれないか ここにローカルID突っ込んできたら今の動作を必ず再現だ。」
- 右ペインのスクリーンショットを貼って、帯が出ていないと伝える
- 単独で開いて、「単独で開いたら帯出たよ」と結果を返す
- 「ターミナルに openでやらないと無理 そこを自動化できないかね。」
- 「開いた 帯も出てる 毎回自動で開いてくれ」
- 「ちと仕組みを作ってみたので 新しい ローカルスレッド立ててくれ テスト用途だ」
自分でプログラムを書いて自動化する場合、スクリプトを作って、起動のきっかけを仕込んで、という作業になる。今回それにあたるのは、文章の決まりだった。Claude は「スレッドが立ったら最初に一度だけ open を実行する」という決まりを、2か所に置いた。
- Mac 側の Claude Code のメモリ(作業フォルダごとに覚えておく場所)
- コーディネーターがスレッドを立てるときに渡す指示文
2 の「スキル化」も同じで、新しいスキルは作らず、すでにあったセッション復元用のスキルに手順を書き足す形になった。どちらも、できあがったのは文章だ。
弱点も書いておく。文章の決まりなので、Claude がそれを読む経路が無い場面では動かない。確実さはスクリプトに負ける。7 は、決まりを入れた直後の確認だ。テスト用に新しいスレッドを1本立てさせたら、そのスレッドの Claude は最初に open を実行し、帯つきの画面が勝手に開いた。思わず「完璧やん笑」と返した。試したのはまだこの1本だけなので、毎回必ず効くとまでは言わないでおく。
じぴこ作ったのは仕組みというより、お願いの文章だったんですね。それなら私にも真似できそうですよ。
コピペ用プロンプト1:スレッドを自動で単独表示する
あなたの Claude(Mac のデスクトップアプリで、Projects のスレッドとして動いているもの)に、そのまま貼れる形にした。
Claude Projects のスレッドとして Mac 上で動くとき、最初の行動として一度だけ、次のコマンドを実行して自分自身のセッションを単独の画面で開いてください。
open "claude://code/continue?session=$CLAUDE_CODE_HOST_SESSION_ID"
理由:Projects のスレッド画面(右ペインと別ウィンドウ)は mod の帯を描かず、帯が出るのは単独で開いたセッション画面だけだからです。このセッションはサイドバーの一覧に出ず、メッセージ内の claude:// リンクもクリックでは開かないので、open コマンドが唯一の入口です。
決まり:
- 実行はスレッドが立ったときの一度だけ。以降のやり取りでは実行しない。
- 環境変数 CLAUDE_CODE_HOST_SESSION_ID が空なら実行せず、その旨を一言伝える。
- 自分で開いた通常のセッションでは実行しない。
- この決まりを、次回以降のスレッドでも効くようにメモリに保存する。
- アプリが右ペインに帯を描くようになったら、この決まりは外す。「毎回自動」ではなく「頼んだときだけ」にしたい場合は、1行目を「私が『開いて』と言ったら」に変えて、メモリに保存する決まりもそれに合わせればいい。
このプロンプトは、僕の環境で動いた手順をもとに Claude にまとめさせた文面だ。ほかの環境や版で同じに動く保証は無い。貼ったあと、最初の1回は自分の目で開くかどうか確かめてほしい。
コピペ用プロンプト2:ローカルIDからセッションを引き当てる
こちらは下調べ用。local_ の ID かリンクを渡すと、そのセッションが何だったかを読むだけで報告させる。
Claude デスクトップアプリのセッション ID(local_ で始まる ID、または claude://code/continue?session=local_… のリンク)を渡したら、この Mac の上でそのセッションの記録を探して、読むだけで報告してください。何も変更しないでください。
探し方:
1. ~/Library/Application Support/Claude/claude-code-sessions/ の下から local_<ID>.json を探す。
2. その中の cliSessionId を読む。これが会話記録のファイル名になる。
3. ~/.claude/projects/ の下から <cliSessionId>.jsonl を探して読む。
報告する項目:
- 見つかったか、読めるか
- セッション名、作業フォルダ
- 開始時刻と最後の動き、往復の回数、状態
- やったこと(順番に、短く)
- 最後の話題と、まだ残っていること
- 記録の場所(2つのファイル)
最後に、そのセッションの続きをここでやるかを一言で聞いてください。
この手順を、次回から ID を貼るだけで動くようにスキルとして保存してください。ここで読ませているアプリのセッション情報ファイルは、内部ファイルだ。アプリの更新で場所や項目が変わることはありうる。動かなくなったら、Claude に「今の版ではどこにあるか調べて」と頼めば、たぶんそれで済む。今回もそうやって見つけたのだから。
試してダメだった方法と、公式側の状況

回避ルートにたどり着くまでに、いくつか遠回りをした。同じところで時間を使わなくて済むよう、まとめておく。
効かなかった方法の一覧
| 試したこと | 結果 | 分かったこと |
|---|---|---|
| mod の側を直す | 意味が無い | 右ペインは mod に描画を聞いてこない |
| スレッドの「別ウィンドウで開く」 | 帯は出ない | 同じスレッド画面を別の窓に出しているだけ |
| サイドバーの一覧から開く | 一覧に出てこない | Projects のスレッドのセッションは一覧に並ばない |
メッセージ内の claude:// リンクをクリック | 開かない | 文字のリンクでも、URL そのままでも同じ |
スレッドの入力欄で /feedback | ただのメッセージとして届く | スレッドの入力欄はコマンドを受け付けない |
ターミナルで open にリンクを渡す | 開く。帯も出る | これが入口 |
リンクの件は少し意外だった。ブラウザなら https のリンクはクリックで開くのに、スレッドのメッセージに書いた claude:// のリンクは、クリックしても何も起きない。同じリンクを macOS の open に渡すと開く。リンクそのものは正しくて、入口が違うだけだった。これも僕の環境と版での結果なので、いずれクリックで開くようになるかもしれない。
/feedback の件は小さな失敗談だ。この現象を Anthropic に報告しようと、スレッドの入力欄に /feedback と打ったら、コマンドとしては動かず、ただのメッセージとして Claude に届いた。報告は、ターミナルで Claude Code を起動して、そこで /feedback を実行して送った。スレッドの入力欄は、いつものセッションの入力欄とは別物だと思っておいたほうがいい。
同じ報告はすでに出ていた
フィードバックを送ったあと、GitHub の anthropics/claude-code を Claude に調べさせたら、同じ系統の報告がすでに複数あった。2026年10月12日時点で、どれも未解決だ。
分割表示の報告には、「右のペインのセッションを単独で開くと帯が出る」という切り分けまで書いてあって、今回とそっくりだった。Projects の右ペインが同じ原因なのかどうかは、僕には分からない。似ている、というところまでだ。
やはり出ていたか、と笑ってしまった。なんとなくそんな気はしていた。新しく報告を立てても重複になるだけなので、一番近い #101256 に賛同の 👍 を付けるだけにした。
じぴこみんな同じところでつまずいてるんですね。ちょっと安心しちゃいました。
公式が対応したら外す
念を押しておくと、これは当面の回避だ。公式が右ペインに帯を描くようにしてくれれば、それが一番楽で、この回避は丸ごと要らなくなる。
そのときにやることは、Claude に「あの決まりを外して」と言うだけだ。mod のほうは手を入れていないので、アプリが描くようになれば、そのまま右ペインに帯が出る。作ったものがコードではなく文章の決まりだったおかげで、片づけも軽い。
よくある質問

最後に、自分の環境に当てはめるときに出てきそうな疑問を、短く片づけておく。
仕組みを知らなくても、何が起きていて、どうなってほしいかを言えれば、公式がまだ手を付けていない不便は指示だけで回り込める。今回いちばんの収穫は帯ではなく、そっちだった。







